小垣江の家
2015.10
区画整理が進む郊外の住宅地に建つ、ビルトインガレージ付きのコートハウス。歴史的な文脈が断ち切られた街の景色がゼロから再構築されていく環境とも言える。
装飾を排除したシンプルなボリューム構成によって大らかで伸びやかなデザインを施し、統一感の無くなってしまった住宅地の中に埋没しない強かな外観を作り上げた。
矩形に折り曲げた一枚の壁によって中庭を生み出してプライバシーを確保しつつ、壁に穿ったフロストガラスのフィックス窓や吹き抜け上部のハイサイドにより生活の気配を街区へと間接的に伝える。
中庭のシンボルツリーを眺めつつエントランスから次の空間へと流れる様な動線に導かれた先は、2フロア分の天井高を持つ開放的なLDKになっている。吹き抜け南北両面の大開口部は空の変化を取り込み、一日あるいは季節の移ろいを感じさせる装置になっている。
また吹き抜けは2階の各個室群と1階のLDKを結びつけ、家族間の気配を伝え合う効果も持っている。