桜並木の家
2017.3
目の前に広がる桜並木の眺望を活かす。初めて敷地を訪れた時に感じた至極当然な発想であるが、そこに家族間の関係性を考慮にいれながら空間を構築していく事は意外に骨が折れる設計作業であった。外部の眺望を手に入れつつ、プライバシーを確保する。そのバランスを取るために苦心した。
和室においては畳に座した時に桜並木が美しく見える様、大きなFix窓を配した。障子越しの柔らかな光、畳の匂い、版築仕上げの床の間。静寂の時が流れる落ち着いた空間になっている。
リビングではフループンサッシを採用し、桜並木を家の中に取り込む様な効果を狙った。外部へとつながる天然木張りの天井、景色を切り取りつつプライバシーを守る水平連続窓。開放感とプライバシーを両立させている。
ルーフテラスには屋外用のバスタブを設えた。陽の光を浴びながら花見をしたり、遠くに高層ビル群を望む開放的なスペースになっている。
桜並木をはじめこの土地ならではの眺望を借景としつつ、それぞれの部屋に強い個性が与えられた変化に富んだ空間が特徴の都市型住居となっている。